佐賀の新米農家、ど田舎から

佐賀の新米農家です。日々、気づいたことを日記としてかけたらいいなと思ってます。

味という要素をバラバラにしてみたら、

「美味しい野菜ってどう作るんだろう?」

 

ふと、そんなことを思った。

 

真野さんが作っているマイクロリーフという野菜はとてもちっちゃい。

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なのに、真野さんのマイクロリーフはどれも味が濃い。

 

「どうやったら、この濃い味が出せるのだろうか?」

 

真野さんに聞いてみると、まず「愛です(笑)」って言いそうだ。

 

ここはまず自分で考えてみよう。

 

野菜を作っている農家になるのなら、美味しい野菜の作り方をちゃんと言語化しなければいけないと思う。

 

そういえば、前読んだことある「キレイゴトぬきの農業論」で、野菜の味を決める要素について言及してあった。

有機農業で大成された農家が書いた本だ。

 

キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書)

キレイゴトぬきの農業論 (新潮新書)

  • 作者:久松 達央
  • 発売日: 2013/09/14
  • メディア: 新書
 

 

野菜の味を決める大きな要素は三つあります。栽培時期(旬)、品種、そして鮮度です。僕はこれを「野菜の美味しさの三要素」と呼んでいます。

 

「でも、待って。それってそうだと思うけど、土とか水とか絶対、関係あるって」と僕は思う。

 

著者はこう続ける。

栽培者としての感覚では、この三要素で8割方決まります。この三つが十分にいたされていれば栽培方法にかかわらず誰でもある程度美味しい野菜が育てられます。逆にいえば、この三要素を満たしていなければ、どんなに農法に拘っても美味しさにはつながらないと言うことです。(中略)栽培方法をどんなに工夫しても、品種や時期といった土台の大きさを超えることはできません。

 

なるほど、確かに、そうかもしれない。

でも、なんか納得できない。

 

だから、自分なりに、もっと考えることにした。

 

久松さんが言われていた「鮮度」も非常に大事な指標だと思うが、鮮度は農家の努力だけでなんとかなるものでないので、今回はどの作物も畑から抜いたばっかりとする。 (そしたら、どれも新鮮な野菜です)

 

この時点で野菜の味は大きく異なるはず。

 

僕は以下の4つが野菜の味に関わってくると思う。

 

種×土×水×生育環境

 

どんな種を使うか?

どんな土で栽培するか?

どんな水をやるか?

どんな生育環境か?

 

生育環境というと大雑把だが、生育環境は、日光、草、温度、湿度など野菜を取り巻く環境のことだ。

 

真野さんを見ていると、この生育環境を整えるのが上手だと思う。

 

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これはハウスの温度をあげないために貼った白いネットだ。

これをやることで温度調整が難しい夏のハウスでも栽培が可能になる。

 

 

他にも、この霧吹きで水やりを行うのだが、病気の時は酢を混ぜたり、暑い時は温度調節に使ったりするらしい。

 

水やりの時間もしっかりと決まっている。

いろんなことを試行錯誤した結果、この時間に落ち着いたらしい。

 

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真野さんのハウスには、冷暖房設備がないし、換気扇がない。

 

毎回、ギコギコとハウスの開け閉めをこまめにやっている。

 

そんなふうにして、様々な工夫を凝らし、通年で安定供給できるような工夫が至るところに散りばめられている。

 

そのような努力があって、いつでも旬を作り出せるような生育環境を作り出せていると思う。

 

マイクロリーフは年間20数回の回転を誇る。早いもので、1週間ぐらいでもう収穫だ。

つまり、試行回数が以上に高い。

他の農家が10年で経験することを1年ぐらいで経験できてしまう。

(その分、毎日大変だと思うけど)

 

その一回一回でいろんなことを試していたからこそ、今のスタイルがあるんだと思う。

 

種と土と水についてはもう少し色々と考えたいので別の機会に回そうかな。

 

種×土×水×生育環境

 

味を美味しくするためにはこれら4つを意識するといいと思う。

 

最近、西洋思想と東洋思想との違いについて友人と話をした。

西洋は還元的(物事をバラバラ)に捉えるのに対して、東洋は全体的に考える。

 

物事は複雑に絡み合ってて、還元的なアプローチが難しくなってきているらしくて、最近は東洋的な全体的思考が大事だと言われているらしい。

 

そんな話を聞いたから、あえて、西洋的に、美味しさという要素をバラバラにしたくなったという話です。

 

確かに、味は複雑でいろんな要素が絡まり合って作れられていると思う。

 

それこそ、愛で。