真野さんの畑には草が生えない。
無農薬なのに。
いや、間違えた。
生えるところは生える。
正確にいうと、生育期間が長いものには、生えるが、生育期間が短いほとんどのマイクロリーフの畝には草が生えない。
この秘密は、種まきと温度管理にあるという。
*
「松本くん、本当に本が好きなんだね」
そんな会話から、二次情報と一次情報の会話になった。
二次情報とは、本や論文など誰かが得た情報のこと。
一次情報とは、自分の目で確かめた情報のこと。
どちらもメリット、デメリットがある。
二次情報とは、大量の情報をある程度、早く入手することができるが、正確性にかける。
一方、一次情報は、自分の五感で体験したことなので、正確性が高い。でも、時間がかかる。
さらに、三次情報という、誰かの話をさらにコピペして、話をしている情報もある。
僕が、20数年、生きてきて思うのは、この三次情報、四次情報に世の中が溢れているということ。
よく、一次情報が大切だから、とにかく行動して経験した方がいいと聞く。
それはその通りだ。だから、とにかく行動するように心掛けている。
一方で、誰かが頑張って数十年かけて出した結論である二次情報は、読まれていないと思う。
これからの時代、二次情報が溢れるという。
本当にそうだろうか?
僕は、そう思わない。
これからの時代は、三次情報、四次情報が溢れるはずだ。
だって、みんな夏目漱石の坊ちゃんや吾輩は猫である、は素晴らしいと知ってるのに、何がどう素晴らしいか、知らないでしょ?
だって、みんな、無農薬の野菜がいいていうけど、どんな歴史的な背景があって、農薬が使われるようになって、また、無農薬が叫ばれるようになったか知らないでしょ?
これらは、全て二次情報に載っている。
でも、多くの人は、二次情報を取りにいかない。
だって、それを取るのには、ある程度、時間がかかるから。
あらゆるものが瞬時に手に入る世の中で、ある程度、時間がかかることはものすごく価値になると思う。
わかったつもりになるのは、すごく、気持ちい。
だから、情報が簡略化された三次情報や四次情報は増えていくと思う。
ビジネス系ユーチューバーなど。
こういう本で書いてあった知識を教えてくれる人は素晴らしいことだと思う。
でも、それはあくまできっかけだし、そこから学んで実践していくことが大事だと思う。
また、多くのそういう知識を教えてくる人は自分で体験したことがない人が多いので、嘘を意図せずついてしまうことがあると思う。
自分の体験からそれを話しているのか、本で読んだことを話しているのか、しっかりと区別しながら、学んだ方がいいと思う。
やったことがある人とやったことがない人の話の間には大きく差があると思う。
僕の話は、まだ何もやったことがないので、きっとまだ信用しない方がいいと思う。笑
でも、これからも本は読んでいくし、現場で実践していきたいと思う。
*
真野さんの畑に居て、気になることがある。
真野さんの畑には草が生えない。
無農薬なのに。
いや、間違えた。
生えるところは生える。
正確にいうと、生育期間が長いものには、生えるが、生育期間が短いほとんどのマイクロリーフの畝には草が生えない。
この秘密は、種まきと温度管理にあるという。
種を撒く時、ふりかけのように、ばらまきにする。
草が生えてくる場所をなくすこと。
また、発芽の際も、覆土をせずに、そのまま、にしておく。
覆土をしないことで、作業スピードも上がるが、草が生えることにも関係している。
また、草が生えない温度というのがあるらしくて、その温度を保つようにしている。
他にも、耕す時に、生の草を入れないようにする努力をするらしい。
生の草を入れると窒素分が多くなって、ガスが出てきて、虫の発生の原因になるらしい。
ただ、この生の草を入れないようにするというやり方は一般的に言われていることだが、ある農家では、すき込んでいた。
その農家は太陽熱養生というやり方で、草を殺すやり方をしていた。
(太陽熱養生は、畝を60%ぐらい水分を含ませて、ビニールで囲み、太陽熱の力で土壌を改良し、草や微生物を殺す方法、詳しくは太陽熱養生処理技術という農林水産省の資料があるhttps://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/attach/pdf/200131organicseminar-7.pdf)
全く真野さんと一緒にしても、僕の畑でやってみると草が生えると思う。
だって、土壌が違うし、気候も違うから。
だから、面白い。
草を減らすという目標が一緒でも、やり方が異なってくる。
だって、それぞれ背景が違うから。
だから、情報はたくさん持っていたがいいと思う。
そして、その情報を試しながた、自分の中で確かな一次情報を作っていきたい。
農業するのが楽しみだ。
結果がしっかりと反映されるから。
作物にどれだけ向き合ったかが。