素ヱコ農園の日々

佐賀県伊万里市で便利になった世の中で、手間のかかるストレスフリーの平飼いで外国産の餌に頼らないこだわりの餌作りを行っています。

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ショックだった伊万里高校

今日は、自分の母校である伊万里高校に講師として招かれた。

 

この講話は、いろんな大人の話を高校生に聞かせたいということで、年に数回開かれているようだ。

 

卒業して8年ぐらい経つので、なかなか高校に行く機会がなく、また高校生と触れる機会も少なくなったので、このように話をできる機会をもらえて非常に嬉しかった。


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ショックだった。

 

話を終えて帰ってくる時、すごく気持ちが沈んだ。

 

それは自分の話の内容とか生徒の態度とか、そういったところから起きた感情ではなかった。

 

それは、先生から聞いた生徒数の話のせいだった。

 

今の伊万里高校のクラスの数は一学年4クラスになっているらしい。

 

僕たちの時は6クラスあった。

 

1クラス40人ぐらいだから、僕が卒業してからたった8年で80人弱の生徒が減っているということだ。

 

さらに、伊万里にある高校自体の数も減っている。

 

伊万里の子供の数がかなりのペースで減っていることを実際に肌で感じて、すごく不安な感情になった。

 

確かにほとんどの人は、高校を卒業したら伊万里から出ていく。

 

理由はなんだろう?

 

「仕事がない」とよく言うが、実際に仕事はある。

 

伊万里にはたくさんの工場があるから。

 

じゃあ、魅力的な仕事が十分にあるか?

と言われたら、わからない。

 

地元で働こうと思うと、公務員か医療関係などの資格を取るのが一般的だ。

 

公務員は税金で成り立っているし、納税する人が増えないことには公務員の数も減っていくだろう。

 

要は、人が暮らしたいと思う街にしていかないといけない。

 

伊万里は、素敵なところもたくさんあるが、人が暮らしやすいようなデザインがちゃんとできているかというとそうでないんじゃないかなと思う。

 

例えば、伊万里のバイパスだ。

車通りが多いということは、その分、ビジネスチャンスになるはずなのに伊万里の一番車通りが多い道沿いにはお店がほとんどない。

 

また、道沿いに店があったとしても、中央線にコンクリートで植木があって、右折できなくなっている。

 

中央のコンクリートを取っ払って、右折できるようになれば、ドライバーがお店に入る確率は単純に倍になるはずだ。

 

それだけでその道路の経済価値はかなりのものになる。

 

他にも工場の通勤で人が移動するのであれば、そこに商いをしやすいようなデザインがあればいいなと思う。

渋滞が迷惑で悪だと思われてるけど、本来、渋滞があることは商いにとってはかなりの追い風。

その追い風をいかせているのはコンビニだけだ。

 

また、その工場の人たちが伊万里に住んでいるかというと少し疑問に思うところもある。

 

これらは一例だが、要は、人が暮らすためのデザインができてないんじゃないかなと思う。

 

まあ、めちゃくちゃ頭がいい人が考えて考えて、今の結果になっているので僕みたいな卵の生産者が考えていることなんて、とっくに誰かがやっているのかもしれない。

 

でも、その結果、人がどんどんいなくなっているのは悲しい。

 

悲しいだけだったらいいが、そもそも、もう人がいなくて、住めなくならないかが心配だ。

 

その辺のことちゃんと勉強したことなかったけど、人がいなかったら僕も商売できないので、もっと社会のことに目を向けようと思った伊万里高校の生徒をみて。

 

生産は少し安心できる状態になってきたかな?

ここ一ヶ月ぐらいは、産卵率(鶏が卵を産んでくれる確率)がだいぶ安定してきました。

 

良くないときは、産卵率が40%ぐらいのときもありましたが、現在は80%ぐらいで安定しています。

 

目標とする数字になってきました。

 

それは、餌の質や量を気温や鶏の健康状態に合わせて、調整できるようになったからです。

 

餌の量は、暑い日と寒い日でこんなに違うのか?ってくらい違います。  

 

養鶏をやったことがない中でスタートし、更に餌もメーカーの配合飼料ではなく自分で調合していたので、最適な量を見つけるのになかなか苦労しました。

 

でも、地元の直売所に置けてなかったり、お客様を待たせたりと、まだまだ必要な卵の数は取れてないので、もう少し増やしていくことが課題です。

 

そのための鶏舎は既に出来ているので、あとは餌と人手です。   

 

特に餌は、毎月決まった量が貰える配合飼料でなく、地元のものを一軒一軒集めていて、かつ、米や麦は一年に一回しか取れないので、頑張らないといけません。

 

まだまだいくつか課題はありますが、生産に関しては、ある程度うまくいきつつあるのかなというのが今のところの感触です。  

 

*

「松本くんは売るのが得意だから」

「販売は問題ないよね」

 

という言葉をいただくことがあります。

 

その思ってもらえるのは有り難いですが、僕自身その言葉にしっくりきてません。

 

なぜなら、農業を初めてから、販売活動はほとんどしてないからです。

 

これまで、どうしたら良い卵になるか?ということに時間を使ってきました。

 

卵が売れてるのは、決して僕の販売が上手だからではないと思います。 

 

やっと生産に目処が経ってきたので、今後はそういった販売や、会社としてしっかりとした組織にしていくとに時間を使っていきたいと考えています。   

 

販売や会社経営、まだまだちゃんとできてないのでこれからちゃんと勉強、実践します。

 

p.s.ゆで卵を食べる息子。 

最近、一人で歩けるようになりました。

うちの卵大好きです。


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直接的な原因と間接的な原因

しばらく会ってない友人から、帰省したと、連絡が来るようになり、年の瀬を感じるようになった。  

 

今年は残すところあと数日だ。  

 

しかし、課題がいくつかあり、まだこのままでは終われないという気持ちがある。

 

先日、鶏が卵を産まなくなったブログを書いた。

 

これは解決して、年を超えたい。

 

「卵を産まなくなった原因は、寒くなったからだ。」

 

と片付けたくなる。

 

でも、ほんとにそうだろうか?

 

「寒くなったから、鶏が卵を産まない」

 

という論理は、「おじいちゃんだから、スマホが使えない」と同じぐらい乱暴な論理なんじゃないだろうか?

 

おじいちゃんでも、スマホを使える人がいるように、寒くても卵を産む鶏はいる。

 

寒いから卵を産まないというのは、間接的な原因であって、それは理由っぽいけど、それを理由にしたら、甘えだ。

 

直接的な原因ではないと考えた方が成長する。

 

寒いから産まないではなく、寒いから、〇〇になって、その結果、卵を産まなくなるという直接的な原因を探さなければならない。

 

じゃあ、その〇〇は何か?

 

仮説としては、寒くなったことで、よりエネルギーを必要とし、その結果卵を生むための餌が足りず、卵を産まなくなったんじゃないか?と考えた。

 

つまり、卵を産まなくなったのは、寒くなったことが直接的な原因ではなく、寒くなったことで、体温を維持するためにエネルギーがより必要になり、その結果必要な餌が足りてないというのが直接的な原因だ。

 

この仮説が正しければ、餌を増やせば卵が増えるはずだ。 

 

早速、餌を増やしてみた。

 

一週間様子を見てみた。

 

すると、結果が出た。

 

なんと、卵の量がちゃんと増えた。

 

つまり、寒いのが原因じゃなかった。

 

寒いというのは、間接的な原因だった。

 

このように間接的な原因を直接的な原因のように理由づけしてしまうことはよくある。

 

おじいちゃんだから、スマホを使えないのように。

 

一見、論理的に見えるけど、論理的じゃないことをちゃんと見極めて、直接的な原因探っていきたい。

 


産卵率が回復したことで、とりあえず安心。
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大きな課題は一つクリアした。

 

 

卵産ませるの難しい

寒いですね。

 

ここ数日で、鶏たちが卵をあまり産まなくなりました。

おかげさまで卵はどんどん注文が入るのに、発送する卵がありません。

 

今日発送しなければいけないお客様たちには、発送遅延の連絡をしました。

 

日付指定などして、卵を待ってくださっているのに申し訳ないです。

 

僕たちは鶏を管理された環境ではなく平飼い飼育しているため、どうしても自然に任せっきりで、生産が安定しないことがあります。

 

とはいえ、そういった環境などでも、餌を変えたりすることで、ある程度産卵数を維持できる養鶏家さんもいらっしゃると思うので、産卵数が落ちていることは、素直に僕らの技術不足です。

 

全部の部屋が均等に落ちているわけではないので、寒さが原因じゃないかもしれません。

 

生き物なので、一つの要因だけじゃなく、温度・日長・湿度・日齢・えさなどいろいろな要因が複合的に関係し合っています。

 

それらを踏まえて、経験と勘で乗り切ってきたのが、今までの農業です。

 

僕らは経験と勘がないので、こういう予想外のことが起きた時に、非常に弱いです。

 

ただ、考え方を変えると、こういう経験が僕らの経験と勘を強くするんじゃないかなと。

 

もう一回、鶏について学び直して、そして、原因を一つずつ潰していきます。

 

 

さて、と意気込んでまずが少しは焦っている自分もいます。

 

「このまま卵が取れなかったら、どうなるやろうか?」

「原因がわからん」

「せっかくお客さんはたくさんいるのに。。。」

 

 

なかなかうまくいきませんね。

この12月は結構ちゃんとうまく行く予定だったのですが、、、

 

 

不安な面もありますが、それすらも楽しんでやっていけたらなと思います。

26歳になりました。

そういえば、先日、誕生日でした。

 

26歳になりました。

まあまあな年齢になってきました。

 

25歳は自分にとって、基礎固めともいえる地道な一年でした。

 

初めて会社を設立したり、

初めて銀行からお金を借りたり、

初めて正社員を雇ったり、

また、プライベートでは初めて子供ができたり、

 

とにかく初めてづくし。

 

やったことが無いことばかりの中で、躊躇しちゃいそうなことでも足を止めずに進むことができたのは良かったです。

 

①ボロボロだった2つのハウスをほぼ完璧に修復し、鶏を2000羽飼育できる体制を整えれたこと

(元々はゴミだらけ草ボーボーで、この土地価値がないと言われて無料で借りれた)

 

②卵が好評で、営業なしでもどんどんお客様が増えていること 

(時間と手間かけて、頭使って生産しているんだ。どこの卵より美味しいぞ!)

 

③ものすごく小さくではあるが、会社というものをほんの少し経験できた

 

の3つは大きな収穫です。

 

一方で、経営者として、力不足を感じてます。

 

会社を立ち上げて最初の期である今期は大きな赤字となりそうです。

 

さらに年末にかけて更に設備投資や養鶏場の道路工事など、バンバンお金を使っていて、手元のキャッシュがほぼつきかけています。

 

デッドラインは来年の2月あたり。

 

この辺までにある程度利益を出せないとかなりきつくなります。 

 

このままうまくいかなかったらどうしようかとヒヤヒヤしています。

 

田舎で農家で暮らしていくという気持ちなら、ここまでリスクとって投資していません。

 

多くの人が外に出ていく中で、田舎でも希望を持って挑戦できるということを僕らの姿を通して見せたいです。 

 

26歳の1年は、これから5年10年後を大きく左右する1年になると覚悟してます。

 


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非常に楽しみです。  

 

いつもありがとうございます。

鶏の餌のために6トンぐらいの米作った

素ヱコ農園では鶏に食べさせる餌を自分たちで作っています。

 

鶏の体重や卵の重さ、卵の数などをみながら、それぞれの餌を配分を考えながら毎日混ぜています。

 

餌の原料は、重いもので30キロぐらいあり、それを1メートルぐらいの高さがあるところに複数回入れるのは結構しんどい作業です。

 

でも、それを効率化しようとは思っていません。

(従業員の田中、そして今後働いていくれる人、誠に申し訳ありません)

 

餌作りは、素ヱコ農園の大切なポイントの一つだからです。

 

餌の原料全て国産で、そのほとんどが地元で取れたものを使用しています。

 

餌メーカーさんが配合した配合飼料を使用した方が鶏は卵をたくさん産んでくれるし、値段も安いかもしれないし、手間も省けるから楽かもしれません。

 

でも、僕達は、卵を取るだけじゃなくて、養鶏を通して地域の資源を少しでも活用できたらいいなと考えて、この非効率なやり方を行っています。

 

そして、何が入っていて、それがどこで取れたやつなのかをちゃんとお客さんに言えることって大切だと考えています。

 

よく畜産は何を食べさせているかわからないと言いますが、僕達は鶏に与えている餌の原料もちゃんとお客様に伝えることができます。

 

鶏の主食は穀物で、うちはトウモロコシではなく、玄米をたくさん与えています。

 

そして、その一部は自分たちで作っています。

 

今日は、自分達で生産した飼料米の検査日でした。

 

1トンの重さのフレコン袋が6つありました。

思っていたより取れていたので、満足でした。


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今回しっかりと収穫ができたのは、9割方は義父のおかげです。

 

僕は大雑把な性格で、あまり細々した作業が得意ではありません。

でも、農業は地味な作業の連続です。

 

天気を見ながら、地面の状態を見ながら、周りの人の動きを見ながら、田んぼの状態を見ながら、作業しなければいけません。

 

僕は、田んぼをやったほとんど経験がないので、その作業以前に、そもそも何をしていいのかがわかりませんでした。

 

そんな僕に、義父が一から田んぼの管理を教え、そして実際に作業してくれた。

 

義父がいなかったら、ほとんど収穫もできなかったと思います。

 

余談ですが、義父は

ちゃんとできてない僕を何度も怒鳴りつける羽目になりました。おかげで義父と義理息子という壁が取っ払われたような気がします。

 

さて、今回の計量で必要なトラックについても、義父のツテで借りました。

 

そのトラックを借りた方は梨や米を作られているそうで、餌について非常にいい情報を聞けました。

 

一つが共同乾燥施設には捨てられる米がたくさんあるということ。

これは、うまくつながれば餌代が安くできます。

 

もう一つは、梨の収穫のシーズンに梨が大量に捨てられているということ。

鶏の餌にどうか?ということでした。

 

卵の味は母鶏が何を食べたか?で大きく変わります。

伊万里梨を食べさせた鶏の卵として、個数限定で販売しても面白そうですね。

 

義父は「情報は知り合いの数ぞ!」と言っていました。

確かに義父はいろんな知り合いがいます。

 

ここ数年、なかなか外に出ていけなかったので、来年は時間作って、積極的にいろんな人と交流したいなと思った。

 

はー、餌運ぶのでくたくたです。おやすみなさい。

鶏がいなくなりました。

素ヱコ農園の鶏がいなくなりました。

 

300羽。

 

いつもなら、僕が鶏舎に近づくとばーっと寄ってくる鶏たち。

 

そこに行っても静かなまま。

 

鶏たちはもういません。

 

肉として出すために出荷したからです。

 

鶏がいなくなった平飼い鶏舎


すっからかんになった鶏舎を見ると寂しく感じます。

 

素ヱコ農園ではだんだん卵を産まなくなるので、鶏の年齢が1年から2年ぐらいで出荷します。

 

鶏は通常10年ぐらい生きます。

 

本来なら寿命が尽きる最後まで飼っていたいですが、僕たちは卵を取って生計を立てている以上、卵を産まなくなった鶏を飼い続けることは経営的に難しいです。

 

昨日まで毎日欠かさずに餌やりをしていたので、お別れとなると、なんとも言えない気持ちになります。

 

 

「お肉として、スーパーに並んでいる鶏の年齢って知ってますか?」

 

答えは、生まれて45日です。

 

鶏は誕生して180日ぐらいで卵を産み始めるので、そのぐらいの日齢が大人になる頃です。

 

僕たちが食べている鶏は45日なので、人間でいうと幼稚園児ぐらいでしょうか。

 

スーパーで食べている鶏肉は45日と若い鶏なので、柔らかいですが、僕たちが出荷する鶏は700日800日ぐらいなので歯ごたえが固く、廃鶏と呼ばれていてなかなか値段がつきません。

 

ある養鶏場に「卵を産まなくなった鶏はどうしていますか?」と話を聞くと

 

「業者に無料で持っていってもらう。自分達じゃ処理できないから」と話をされていました。

 

無料で持っていってもらうほど、廃鶏というのは価値がつかないみたいです。

 

 

素ヱコ農園の廃鶏を食べたことありますが、確かに歯ごたえがかなりあったり、肉付きもあまり良くないですが、旨味があって美味しかったです。

 

広々とした空間でストレスがなく育って、餌もこだわったものを与えて大切に育てた鶏たちです。

平飼い鶏の写真

 

普通の廃鶏と同じように価値がつかないのは嫌です。

 

肉として最後までいただきたいです。

 

今回、廃鶏にした鶏肉が100キロほど出る予定です。

 

まだ使い道はありませんが、冷凍していろんな方法で最後まで味わいたいと思います。

 

親鳥が好きな方やお世話になっている方にはお裾分けしても良いかなって思っています。

 

まだまだ体制が整っていませんが、今後継続してこのように廃鶏が出てくるので、廃鶏を最後までいただく仕組みというのも整えていかないといけないなと思います。

 

飲食や加工の分野は素人で技術的にも不安はありますし、機械や設備、許可等いろいろ準備が必要だとは思いますが、チャレンジしていきます。