素ヱコ農園の日々

佐賀県伊万里市で便利になった世の中で、手間のかかるストレスフリーの平飼いで外国産の餌に頼らないこだわりの餌作りを行っています。

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頼る人のいるありがたさ。何も知らずにやっている僕たちは

電話がかかってきた。

 

「すみません、攪拌機が漏電してしまったみたいです」

 

スタッフの田中からだ。

 

その知らせを聞いて、僕は焦った。

 

攪拌機は餌を混ぜる機械だ。

 

うちは毎日100キロ以上の餌を自分たちで作っている。

 

100キロの餌を手で混ぜるのはほぼ不可能だ。

 

攪拌機がないと餌作りができないので、鶏の世話ができなくなる。

 

そもそも、なぜ、漏電したのか?

 

攪拌機を清掃した際に、モーターに水がかかってしまったからだ。

 

モーターは水に弱い。

 

攪拌機の洗浄中にモータに水がかかってしまったことが原因のようだった。

 

絶対にモーターに水がかからないように、と念を押していたのだが、このようなことになってしまった。

 

「漏電ってどうしたらいいんだろうか?」

 

電気に詳しくない僕は、ネットで漏電について読み漁った。

 

いろんな情報が出てきた。

 

買い替えないといけない可能性

感電する可能性

爆破する可能性

火事になる可能性

 

「買い直さないといけないかな」

 

攪拌機は汎用性がなく、市場に出回っていないので、値段が高い。

数十万円ぐらいする。

 

憂鬱な気持ちになりながら、現場に行くとそこには見慣れた車があった。

 

金吾さんだった。

 

金吾さんとは、3ヶ月ぐらい会ってなかった。

 

別件で用事があったらしく、この攪拌機が漏電していたタイミングに。

 

金吾さんは、もともと九電出身だ。

電気のことについてはとても詳しい。

 

「漏電して困ってるんです」

 

と僕たちは金吾さんにSOSを。

 

「失敗があるから、面白いぞ。人生は」

 

と言いながら、金吾さんは僕たちに的確に指示を出す。

 

 

原因を突き止めるために配線を組み直して、一つ一つ検証する。

 

また、配線の取り出し方など具体的なところまでアドバイスをしてくださった。

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不安と期待の眼差しを向けながら、配線をバラバラにして、つなぎ直す。

 

電気をつける。

 

すると、モーターなしでは電気が通ったが、モーターありでは電気は通らなかった。

 

やっぱりモーターが原因だった。

 

濡れてしまったんだ。

 

そこで、モーターだけ、送風機を当てて、乾かすことに。

 

風と念を当てた。

 

「よし、試してみよう」と金吾さん。

 

乾燥させて繋ぎ直すと、

 

グワァン、グワァンと大きな音を出して、回り出した。

 

その瞬間、みんなやったー!っと声を出して、喜んだ。

 

「失敗がらあるから、面白い」

 

と金吾さん。

 

「このみかん美味かばい。今日のブログのネタが決まったな」

 

最後にみかんを2袋くれた。

 

 

ありがとう金吾さん。

 

攪拌機が直って、帰っていく様子はまさにヒーローだった。