ワクワクした。
そして、気を引き締めた。
そんな1日だった。
朝は、畑に籾殻を撒いた。
土壌改良するためだ。
おそらく、僕の見立てでは、僕の畑は二つの課題を抱えている。
一つが、窒素分が多いこと。
もう一つが、水捌けの悪さ。
窒素分が多いと、葉はよく育つ。
ただ、虫や病気に弱くなる。
水菜の様子を見ていると、昼間になると、しにゃ〜って弱々しくなる。
多分、これは窒素が多いせいだと見ている。
また、ハウス内に苔が生えていることが多い。
これは硝酸態窒素が多いことが原因だとと考えられる。
これらから、今この畑は、おそらく窒素過多なので、ここをなんとかしたいと考えている。
更に、水捌けの悪さ。
特に、通路の水捌けが悪い。
長年、耕起してないことで、通路の土がものすごく硬くなっている。
だから、水を吸えないでいるんだろう。
そこで、通路に籾殻を撒くことにした。
籾殻はC/Nが高いので、畑内の窒素の割合を低くするはず。
まあ、籾殻はものすごく堅いので、分解されるまでに数年かかるはずだが。
それ以上に、籾殻は土壌改良としてもいいらしい。
土がふかふかになるそうだ。
だから、通路に撒いてみた。
通路は歩くし、これで少し分解されたりするんかな。
わかんないけど、とりあえず撒いてみたので効果を確かめたい。
午後からは、ある先輩のお父さんの家に行った。
中学高校の野球部でお世話になった大先輩だ。
久々の連絡でびっくりしたが、堆肥を分けてもらえるとのことだった。
先輩のお父さんは、牛を飼っていて、なんと10年前に日本一になったこともあるらしい。
話をしてて、気が引き締まった。
日本一になっても、経営がうまく行ってなかったらしい。
生産と販売というふうに、分けると、生産は誰でも数年したらうまくなるそうだが、販売の方が難しいとのこと。
今、グループ会社の一つになって経営をされているらしい。
日本一になっても、経営が厳しいんかと現実を突きつけられた。
でも、楽観的に考えると、牛の世界は数億の失敗になるのに対して、僕の場合は、数百万程度なので、まだ立ち直れるはず。
若いし。
話を聞いて、気を引き締めたと同時に、今は、数字のこと、売上のことを無視して、とにかく生産の方に、集中すべきだと思った。
採算度外視で、圧倒的なものを作る。
これが、きっとうまくいくルールだと思うので、今は、とにかく生産のことだけに集中したい。
そうそう、友達から、コーディングの依頼があった。
デザインは既にされていて、あとは、HTML、CSSだけを書けばいいとのこと。
ページ数も5枚ぐらい。
おそらく、1日ガッツリ集中したら、終わる量だった。
でも、断った。
「松本くんだったら、簡単に他のところに行けちゃう」
研修先の真野さんのこの言葉がよぎった。
今、ほぼ収入はないので、お金はあったら、欲しいが、きっとプログラミングに時間を使ってお金を稼いだら、そっちの道にずっと行きそうだった。
そして、ほぼ全ての時間を農業に費やしたいので、お金よりも農業と向き合う時間が大事だなって思った。
夕方からは、種を撒いた。
いろんなやつの。
勉強になるからこういう別の野菜も育てたい。
これらの野菜は、もし、うまく発芽したら、種を取るところまでやってみたい。
どんな風に成長していくか。
その過程を追っていくことが面白そうだ。
うまく発芽しますように。
気付いたら、もう真っ暗になっていた。
1日、働いた後の、お風呂は最高だった。