素ヱコ農園の日々

佐賀県伊万里市で便利になった世の中で、手間のかかるストレスフリーの平飼いで外国産の餌に頼らないこだわりの餌作りを行っています。

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しっかりと結果としてあらわれる

「僕には、師匠はいない。

 

いるとするなら、僕の師匠は自然です。」

 

そんなことを、言っていた人がいた。

 

確かに、自然は嘘をつかないと思う。

 

 

窒素分が少ない痩せた土地では、作物が大きく育たないし、逆にしっかりと栄養があるところでは成長が全然違う。

 

いろんなところで試して育てているから、どんな土地でどんなものが育つのかということが見て取れる。

 

こないだまで耕作放棄地だったところは、全然、育ちが違う。

 

新しく切り開いた畑では、とうもろこしが全然育たない。

 

逆に、大豆はグングン育つ。

 

逆に、今まで使ってた畑ではとうもろこしはグングン育って、大豆は育ちすぎてしまって、だめだ。

 

こういう一つ一つ観察して、結果を見ていくのは非常に楽しい作業だ。

 

僕は、農薬を使っていない。

 

当然だけど、虫が寄ってくる。

 

観察していて、面白いのは、菜花をたくさん植えているところに虫が寄ってきて、菜花を食べられるけど、他の野菜には虫がつかないということ。

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こういって、おとりになるものをあえて植えることをバンカープランツというらしい。

 

バンカープランツ(単一では、バンカープラント)とは、農作物を育てる際に、病虫害の防除を目的として、戦略的に植生を管理し、放飼増強された天敵を保護利用するための植物をいう。コンパニオンプランツや植生管理法、間作の一種であるが、戦略的に病害虫を防除するという点、放飼増強法と保護利用法の組み合わせである点で異なる。

天敵を育み、蓄える場所との意味合いでこのように称され、おとり植物(おとりしょくぶつ)や、単にバンカー植物とも呼ばれる。もともと、バンカーとは銀行家であり、人工的に放した天敵をこの植物にいったん預けておき、必要となったときにその効果を引き出すというニュアンスでイギリスで用いられていた言葉(つまり、英語)がそのまま日本語となっている。つまり、本来は害虫の発生を事前に抑えるために、予防的に天敵を放つ戦略である。(wikipediaより)

 

また、菜花はアブラナ科で、有機酸を放出し、他の野菜の生長も促す。

 

アブラナ科作物およびアカザ科作物では培養液の窒素濃度が低いほど、クエン酸およびシュウ酸の分泌量が増加した。これらの有機酸により土壌の有機能窒素が遊離することを確認した。また、これまでにアブラナ科およびアカザ科作物の根圏土壌により多くの無機能窒素が残存していることを認めており、これは有機酸によって土壌の有機能窒素が溶出し、その後の無機化か促進されることによると考えられる。
有機物区では、栽植本数が2〜4本の場合に混作区のトウモロコシが単作区のトウモロコシよりも高い値を示した。混作区のコマツナの窒素吸収量は単作区のトウモロコシよりも高い値を示しており、コマツナの窒素吸収量が低いために同一ポットのトウモロコシの窒素吸収量が増加したのではなく、混作されたコマツナによる有機能窒素の可溶化および無機化の促進によりトウモロコシの窒素吸収量が増加したのではないかと推察された。

(論文:作物の何分解成分溶解機構解明と輪作・混作への活用による環境保全型作付け体系の確立 /島根大学 より)

 

また、菜花は非常に食用としても非常に栄養があるし、美味しい。

 

ビタミンCの含有量は野菜の中でトップクラスです。白血球の働きを強めることで、風邪などの病気に対する免疫力を高め、貧血予防や、コラーゲンの育成を促進するなどの美肌効果もあります。(JAグループHPより)

 

やっぱり理論は非常に大事だと思う。

 

農家は、常に体を動かして、実践が必要とされるからこそ、意識的に理論を身につけていかないと、その答えを得るために、何十年もかかってしまう。

 

いろんな方がたくさんの時間や労力をかけて、ある程度、答えを見つけてくれているから、僕はそれを調べて、実践して、しっかりと結果を見ていこうと思う。

 

 

勉強と実験と観察の日々です。