先日、ある記者の方と取材の打ち合わせをした,
内容は、アニマルウェルフェア(動物福祉)について。
平飼いで、鶏にとって自由な環境で、のびのび飼育していることもあり、声をかけてくださった。
詳しくない方のために以下。
アニマルウェルフェア(Animal Welfare)とは、感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動要求が満たされた、健康的な生活ができる飼育方法をめざす畜産のあり方です。欧州発の考え方で、日本では「動物福祉」や「家畜福祉」と訳されてきました。(一般社団法人アニマルウェルフェア協会HPより)
要は、動物に飼育環境とってなるだけよい飼育環境を作ろうということだ。
僕は学生時代の時に、オランダへ行き、このアニマルウェルフェアという概念に出会った。
僕が、インターンしていた企業は、データをバリバリ駆使した最先端の農業で効率的に良いものを大量生産するという、ユニクロのような会社だった。
めちゃくちゃ素晴らしい会社で、日本も見習うべきところがたくさんあった。
でも、大量生産の先に待っているのは、とてつもない競走で、田舎育ちの僕にはあんまり合ってなかった。
農業の優しいイメージとはどこか違う効率性を求めた厳しい世界。
オランダの農業は素晴らしいと右に倣えで褒められているのに、農業生産者は10年で10分の1に減っていた。
大量生産は、価格をどれだけ下げられるかが勝負かので、リスクを取って拡大した人が一人勝ちする社会だ。
当時、インターンしながら、ライターとしても複数記事を連載させてもらっていて、そこでオランダのオーガニックやサステナビリティ(持続可能性)への考え方を取材したことがあった。
消費者の方にインタビューした時驚いた。
日本だと美味しいや安心安全が先行するが、オランダでは、まず、地球のためと言っていた。
一消費者が、自分の消費を社会と結びつけているのは、シンプルにかっこいいなって思った。
その辺りから、社会問題に目を向けるようになった。
日本でも、そういう循環を考えたことをやりたいと思って、素ヱコ農園(末子ばあちゃんから取った名前)にした。
養鶏も、平飼いではなく、なるだけ近場の餌を自家配合して、使っている。
※※
日本の養鶏は98%がゲージ飼いと聞いたことがある。
ゲージ飼いを否定しているわけではない。
卵は価格の優等生で、1パックの価格が、1950年(昭和25年)にはなんと現在の「2,370円」相当の価格だったのに、1987年(昭和62年)に200円台でずーっと安定している。
これだけ、日本人が毎日卵を食べられているのは、ゲージ飼いが普及し、大量に卵が作られるようになったからだ。
本当に感謝している。
ただ、今はデフレで供給過多だ。
物があふれている。
今は量より質の時代だ。
ダラス会議でも真っ先に異常気象や環境問題などが取り上げられるらしい。
僕も日々、少しずつでも地球を意識した暮らしをしたいなと思う。
取材を受けながら、自分の頭の中も整理されたいい時間だった。
取材を受けながら、「情報」について、ちょっと考えたことがあるから、また書きたい。
では。