「ゲストハウスとホテルの違いってなんだと思う?」
研修先の農家、真野さんに聞かれた。
僕は、愛知県の最南端の南知多半島にあるミーというマイクロリーフとエディブルフラワーの農家、真野さんの元で研修をしている。
4月から、佐賀の伊万里というところで、農業をするため。
このブログではその研修を通じて、考えたことや学んだことを日記として毎日書いてる。
僕は、この農場で、研修するにあたって、 ゲストハウスやどかりというところでお世話になっている。
この南知多町は、海がすぐ近くにあって、魚料理が美味しくて、夏場は観光地としてものすごく賑わう。
やどかりには、ほぼ、毎日誰か来て、みんなでご飯を食べて、音楽を聞いたり、話をしたりして、賑やかだ。
繋がりを大切にしている。
木材とかしょっちゅうタダでもらうらしいし、工事とかも無料でしてもらったりするそうだ。
恩と恩をやり取りしてて、お金が介在していない。
ここ面白いから、後日、もっと考えてみたい。
毎日、僕の分までご飯を作ってくれる。
タコライス、カレー、パスタ、などなどかおりさんの料理はいつも美味しい。
毎日、研修が終わって、家に帰るのが楽しみでしょうがない。
そうそう、昨日は、近くの旅館のオーナーが来て、なんとフグ鍋を御馳走してくれた。
だしが最高にうまくて、身がプリプリしてて最高だった。
そして、こういうこと、応援したいから、と、1ヶ月の滞在費も4万円にしてもらった。
農場までは、片道10キロという距離、まあまあ遠いが、それを差し引いても、ここに泊まれて最高だ。
(農場は山の上にあり、毎日、坂道を自転車でめちゃめちゃ漕ぐので、下半身が強化されました。 習慣って怖いですね。。)
*
僕は、結構、雑で、部屋に畑の土をついたまま上がったり、空調設備をつけっぱなしにしていたことがあった。
そう言えば、そういうこと、しょっちゅうお母さんに怒られていた。
真野さんに、ゲストハウスで僕が雑に生活していることを怒られた。
ほんと、雑な僕が悪い。
治そう。
そう思った時に、昨日読んだ本が浮かび上がってきた。
能力は使ってないだけ。
そう、僕は雑な生き方をしてきた。
僕は雑な人間なのではなく、雑に生きてきただけ、なんとかなる。
これから、自分の部屋は、家に帰ってきたら掃除することにする。
*
さて、そんなやり取りがあった後半。
「ゲストハウスとホテルの違いってなんだと思う?」
研修先の農家、真野さんに聞かれた。
「(ん、、全然考えたことなかったな、、)わかりません」
「じゃあ、今日の終わりに聞くから、考えてて。ゲストハウスは何を売ってて、ホテルは何を売っているのか?一言で表してみて」
僕は作業中、ずっとそのことについて頭を巡らせていた。
そもそも、ホテルって、めちゃめちゃ種類がある。
一泊数十万円のものから、数千円で泊まれるカプセルホテルまで。
それらを総括して、ホテルとするのは、少し難問だった。
共通項は、宿泊だと思ったが、それだとゲストハウスとなんの差別化もされない。
また、値段とも言えない。カプセルホテルは安いし。
僕は、どんな時に、ホテルを使って、どんな時に、ゲストハウスを使うかを考えた。
東京に行く時は、大体ホテルに泊まる。
ゲストハウスは体力を使う。
人と交流をしないといけないから。
一方で、ホテルは、しっかりと休める。
ベットはふかふかだし、落ち着く。
だから、体力的に余裕がない時は、ホテルを使う。
そう考えると、ホテルは、一旦、現実を忘れさせてくれる効果があるなと思った。
一方で、ゲストハウスを使うのは、海外に行ったときとか、田舎に行った時に利用する。
田舎のゲストハウスはいい。
だって、その土地、その土地にしかない雰囲気を醸しているから。
地元にしかない暮らしがそこにある。
そうだ、ゲストハウスは、その地域の<日常>を売り物にしている。
一方で、ホテルは、現実から忘れさせてくれる<非日常>を売り物にしている。
ゲストハウスが<日常>を売り物にしているということは、そこで暮らしている人たちの<日常>があるわけで、その<日常>が売り物になっている。
これから、田舎特有の<日常>というのは、これからどんどん価値が出てくると思う。
世界はどんどん同じ色になっていくし、都会に人口はどんどん集約されていく。
2050年には世界の70%の人口が都市部に集約されるというデータをどこかで見たことがある。
田舎で農業をするという<日常>はこれまで普通だったかもしれないが、そもそも田舎に人がいいなくなる(住めなくなる)し、農業人口もどんどん減るので、田舎で農業をするという<日常>は多くの人にとって、コンテンツになり得ると思う。
田舎で農業をするという<日常>を提供できる人になりたいな
とそんなことを考えていた。
ちなみに、真野さんの答えは、ホテルが売ってるものは<サービス>で、ゲストハウスが売ってるものは<体験>でした。
確かになと納得。
日常、非日常とかちょっとカッコつけたこと言って、ちょっと恥ずかしかった。笑
ゲストハウスには、そこを運営している人の<日常>もあるため、そこを最大限にストレスフリーにしなくてはいけない。
1日、1個、ゲストハウスの為に、何か尽くしなさいと言われた。
これも研修だ。
僕の朝、8時から9時まで時間はゲストハウスやどかりに渡します。
そして、家に帰ってきたら、まず部屋を掃除するという習慣をつけます。
だらしなくて、雑な自分を変えたい。