先日、よみがる限界集落「森の国valley」がある愛媛県松野町に行ってきた。
オランダに留学していた時に知り合った友人の美羽ちゃんがそこに住んでいたから。
先日、東京でたまたま会って、愛媛の山奥に移住していることを知り、興味が湧いた。
遠かった。
佐賀から別府まで3時間弱。
そこから愛媛までフェリーで3時間。
愛媛に入り、そこから1時間ちょっと車で行くと松野町に着いた。
そこに広がる風景は美しかった。
遠くを見ると、一面が高い山に囲まれていて、
目の前に流れる川は、大きくゴツゴツした岩を勢いよく追い越していて、その力強さをみてると気持ちが晴れやかになった。
天気が良く、最近植えられた稲がちょっと見える水田の水面は輝いていた。
でも、その美しい自然の風景は、僕にとってはあまり新鮮ではなかった。
僕の住んでいるところもこんな感じだから。
違和感はそこに若い人たちが住んでいたことだ。
友人の美羽ちゃんは、もともと関東に住んでいたが、この村の暮らしや人に魅力を感じて、移住してきたらしい。
そして、今はライターで文章を書いて生活をしていてる。
他にも、子供達へのキャンプ教育をしたいと博士号を持っている方がいたり、狩猟をしている人がいたり、大学生のインターンで来た人やホテルをやりたい人。
さまだまだった。
でも、共通しているのはみんな自分の意思でこの村に来ているということで、目が輝いていた。
「遠いのが、いいよね。本気の人しか来ないから」
そこで働くハンターが言っていた。
熱源は細羽さんというホテル経営者だった。
細羽さんは25歳で父が残した50億の負債を背負いホテル事業を再生させ7つのホテルを経営する凄腕の経営者。
100億の売り上げを目指そうと意気込んでいた時に、コロナが来て、価値観が一変したらしい。
詳しいやその取り組みは、本に書いてあったので、ここでは割愛する。
よみがえる限界集落 細羽雅之
現地に行ってベットの中で、細羽さんが本を出されていたのを知り、ホテルの中で朝食前に全部読んだ。
初日に本のバイアスがなく、まっさらの状態でこの村の様子を見れて良かった。
細羽さんの限界集落での取り組み、そして、そこに至るまでの細羽さんの半生を読んで、正直、その考え方にあまり新鮮味を感じなかった。
ほぼ考えていることが一緒だったから。
でも、ホテルというアセットを持っていることが強みだなと思った。
人が集まりやすいし、泊まれるし、一緒にご飯たべれるから。
今回の視察で、今後の自分たちの方向性に結構大きなヒントをもらえた。
思ったのは、やっぱり若い人たちがいるところは面白い。
僕らも田舎で養鶏や農業をやっているが、もっとこれを広い視点で捉えて応用させていきたい。
ついつい自分の体や家族や環境を犠牲にしてしまう資本主義で、忘れられてるものが田舎にはある気がする。
とりあえず、人が住める空き家を探そう。と思った。
人口流出がどんどん進んで、工場を誘致してそれを止めようとしているが、それでは地方にもともとあった産業が、どんどん衰退してしまうんじゃないかなと思う。
それも良いけど、田舎でしかできないこと、やろう。