素ヱコ農園の日々

佐賀県伊万里市で便利になった世の中で、手間のかかるストレスフリーの平飼いで外国産の餌に頼らないこだわりの餌作りを行っています。

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餌の繊細さ

僕達の卵づくりのキモなるのは、餌作りだ。


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その餌作りで、壁に当たった。

 

そもそも、自分達で餌を作っている養鶏場はかなり少ない。

 

理由は①調達の難しさ、②調合の難しさからだと思う。

 

①調達の難しさ

うちは、かなり小規模な養鶏場だが、毎月5トンの餌が必要となる。

 

ちなみに、人間が一年間で食べる食事は1トンぐらいらしい。(なんの比較もできない数字)

 

毎月5トン。しかも、そのうちの95%ぐらいの餌を地元から調達しているため、それだけの量を集めるためには様々な業者とやり取りしなければいけない。

 

いまのところ、googleマップで検索したりや人の紹介のお陰でなんとか調達はできている。

 

今、壁に当たっているのは②調合だ。

集めてきた餌を、卵を産むための最適な栄養バランスで混ぜなければならない。

 

配合飼料の栄養バランスを参考にしながら、地元で集めてきた餌を良い塩梅で、配合しなければいけない。

 

夏や冬で食べる量が全然違うし、地元で調達するものの中には、野菜や米など時期によって取れるもの、取れないものなどある。

 

季節の違いによる餌の変化は最近やっと対応できるようになったばかりだ。

 

ここで、新たな問題が浮上した。

 

うちは発芽玄米と同じ原理で、発芽したもち麦を鶏の餌として与えている。

 

めちゃくちゃ栄養価が高く、鶏は僕らが発芽麦を持っていると分かるとすごい勢いで集まってくる。

 

そして、他のものには目をくれず発芽麦り食べる。

 

「こんなに美味しそうに食べるなら、どんどんやりたい」 

と思っていたが、これが罠だった。


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ある一定数までは発芽麦を食べることで卵の数も増えるし、鶏は健康になる。

 

だから、たくさん鶏が食べたいなら食べたいだけ発芽麦を与えた。

 

すると、鶏はそれしか食べず、他の餌を食べてくれなくなった。  

 

餌箱を見ると、栄養価を考えて作った餌が残っている。

 

そして、卵の数が一気に下がってしまった。

 

鶏が求めることをしてあげたのに、その結果、僕らが求める卵は減ってしまった。

 

ここから、学んだことは

①相手が喜ぶからと言って、好きなものばかり与えてはいけないこと

②好きなものばかり食べているとバランスを崩す

③生き物はかなり繊細 

 

鶏が喜ぶからという理由で餌を増やすことを辞めた。

 

ほんと、バランスって大事なんだな。

 

まだまだ試行錯誤の毎日です。