朝、いつも通り養鶏場に行くと、いつもとは違い、鶏の羽がそこらじゅうに散乱していた。
まさかと思い、走って養鶏場の中を見回るとそこには沢山の鶏が横たわっていた。
首に大きな傷がある子とか、首がない子とか、無傷のまま固まった子とか。
従業員が先日見たと言っていたので、おそらくキツネが入って来たのだろう。
昨日まで元気だったのに、100羽ほどの鶏が死体になっていた。
ここまで被害は出たことはなく、悔しさと動揺と悲しさと、いろんな感情が混じり、感情がパンクしそうになった。
金銭的にも精神的にも大きなダメージだ。
とにかく、今やれることはしっかりと対策を取ることだけだ。
生き残った鶏たちは元気に卵を産んでくれていた。
その卵がすごく貴重に思えた。
改めて、命を扱う仕事というのは、大変なことだと痛感した。