よくある質問の一つに、「鶏はどれくらい生きるのですか?」というのがある。
鶏の寿命は8-10年だ。
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でも、ペットとしてではなく、産業動物として飼ってるので、基本的には産卵率が落ちてくる1年から2年で新しい鶏に入れ替えることになる。
僕の養鶏場もそろそろその時期に入る。
知り合いの養鶏場の方に産まなくなった鶏の処理について聞いてみた。
ある方は、業者に頼んで無料で引き取ってもらってて、ある方は加工したりして販売されていた。
業者に頼んで無料で引き取ってもらってる方は
「売ることを考えることもコストだし、考えて売れなかった時も大変だから、余計なことはやらい」とおっしゃってた。
なるほど、選択と集中という経営としてとても合理的な判断だ思う。
一方、加工されている方は
「親鶏を自分で売れるかどうかが非常に大事なことだ」と話をされた。
親鶏は硬くて一般的にあまり需要がないと言われている。
僕らがスーパーで見る鶏はほとんど全て若鶏(40日-50日齢)だ。
親鶏は若鶏と違って、歯応えがあり、旨味が強い。
中にはこの歯応えや旨味が好きで、親鶏の方が好きだという人もいる。
ちょっと前に、知らない人から電話がかかってきたことがある。
内容は、親鶏を食べたいから、ぜひ売って欲しいという話だった。
わざわざ電話してくださるほどなので、よっぽど好きなんだろう。
他にも、昨日会った方は、僕が養鶏場を営んでいる話をすると、親鶏の話がたくさん出てきた。
親鶏は万人受けするわけではないか、一定数需要があるらしい。
特に、うちは餌にもこだわり環境にもこだわっているから、ただ無料で処分してもらうんじゃなくて、命をいただくところまでやりたいなと思った。
素ヱコ農園では、卵をうまなくなった鶏も最後まで肉としていただくことにする。
さて、どうするか?
鶏は食鳥処理をしなければならないが、その加工場を作るのは現時点では厳しそうなので、他のところに依頼することにした。
そして、今日話をしてOKをもらった。
あとはそれをどう加工するかだ。
加工に関しても、いろいろあるので、ここはもう少し勉強したい。
保存するためのでっかい冷凍庫も必要だ。
この加工品に関しては、今回採択された伊万里市の事業の一つ伊万里アクセラレータで、磨いていきたいと思う!
どんなものをお客様に提供できるか楽しみだ。
飼育にこだわってるからこそ、命をいただくところまでしっかりとこだわっていきたいなと思う。