中古の撹拌器を譲ってもらうために、牛農家さんのところに行った。
素ヱコ農園の鶏の餌は、配合飼料を使わず、自分たちでなるだけ地元で取れるものを混ぜて作っている。
今、餌を混ぜるのは自分の手でしている。
餌って何十キロもあって、それを均等になるように手で混ぜるのは結構な労力だ。
毎日やってるので少しは慣れたが、時々、疲労が溜まった時、ずーんってなる。
だから、撹拌器を入れることにした。
撹拌器は市場がかなり小さいので、一個数十万円ぐらいと値段が高く、まだ売り上げもろくにない僕にとってはなかなか大きな買い物になる。
だから、中古で探すことにした。
これまでも撹拌器を譲ってくださるという方は何名かいらっしゃったが、求めているサイズよりも随分と大きかったりして、話がまとまらなかった。
県の普及センターの人にも頼って(使い方あってるかな?笑)探してもらうことに。
そして、やっと、自分が欲しいサイズの撹拌器が見つかった。
ある牛農家さんのところにあった古い撹拌器。
支援センターの方が見つけてきてくださった。
ずっと使ってないという話だったが、ちゃんとモーターも回ったのでよかった。
来週の金曜日にうちに運ぶことにした。
よし、これで、撹拌器については、完了した。
まあまあ時間かかったけど、電気が通る前に話がついて良かった。
*
せっかくなので、牛を見せてもらいながら、牛の話をたくさん聞いた。
牛農家って本当に大変なんだなってのがわかった。
肉牛生産では、2つのタイプがあって、母牛に子牛を生ませ、その子牛を育てる「繁殖牧場」と、市場で買った子牛を大きく育てる「肥育牧場」がある。
牛は、産まれてから市場に出るまで3年かかる。
問題は、牛の値段が市場に大きく左右されるということ。
牛を仕入れた時の値段に比べて、牛を出荷する時の値段が高くなかったら、赤字になる。
牛はかなりの餌を食べる。
例えば、60万円で牛を入れて、100万円でしか出荷出来なかったら、餌代含めたら、大赤字になる。
実際、そんな話ばっかりなのだ。
オリンピックを見込んで、準備してきた人たちは大打撃を受けている。
3年後の市場の動きなんて読むのはほぼ無理ゲーだ。
伊万里の畜産も、どんどん赤字でなくなっている。
伊万里牛と言うブランドは近い将来なくなると言われている。
この話を実際に生産者から聞いて、いろいろ考えてしまった。
リアルな話だった。
市場にあまり左右されてないって大事なんだなとすごく感じた。
市場に関係されず、自分でちゃんと価値をつけれるようにならないとな。
それにしても、伊万里の大事な資産である伊万里牛がなくなるの、辛いな。