産卵箱の改良をしていた。
鶏は、暗くて狭いところで卵を産むという習性がある。
要は、産卵箱にするためには、暗くて狭い空間を作ることができればよい。
今は結構大きい産卵箱を使っている。
しっかり卵を産んでくれるから、すごく良いんだけど、もっとコンパクトにして持ち運びをしやすくしたい。
欲を言えば、通路からでも、卵を取り出せるような形状にしたいと考えている。
通路から卵を取り出すことが出来たら、作業時間が大幅に減る。
概算で、1日で20分ぐらい減少して、年間120時間ぐらい削減できるはずだ。
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産卵箱のイメージはこんな感じ。
鶏が卵を産んで、その卵がコロコロと転がって、一箇所に集まって、それを集めるという感じで。
寸法とかよくわからないから、とりあえず、大まかかに、小さいやつを作って試してみることにした。
こういう作業は、設計図を作った方が上手くいく。
でも、僕は設計図を作れない。
設計図を作った方が、必要な資材も揃えれるし、寸法も最初からきまっているから、時間のロスもない。
でも、設計図作れなくても、完璧じゃなくていいし、やりながら改良していくのが自分で設計できる醍醐味だ。
なんとなく手を動かして、小さいものをちょっと作ってみることから始めたら、意外とあとからイメージが湧いてきて、設計図っぽいやつを途中から作れるようになることも何回もあった。
イメージができなくても、手を動かしているとなんとなくイメージが湧いてくる。
だから、イメージを先に描くことよりも、まず小さくてもいいから、手をちょっと動かして、そこからイメージを描いて、また進めていく方が早い気がする。
このやり方は、木工とかだけじゃなくて、いろんなものを作る時に絶対役に立つと思う。
最近は、キャリアデザインとかライフプランとか言われてるけど、こういうのもまず計画するんじゃなくて、まず小さく何かをやってみることが大事な気がする。
完璧にやろうとするから、計画をめちゃくちゃ重視しちゃうけど、答えなんてないし、やりながら改良していった方がきっといいはず。
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今、自分で木工をやってるのには訳がある。
それは、シンプルに、お金がないからだ。
せっかく井戸掘ったし、自動で養鶏場に水を流せるようにしたい。
やり方がわからなくて、業者に相談して、見積もりしたら、80万円ぐらいかかることが判明した。
内訳を見たら、30万円が材料費で50万円が人件費らしい。
しかも、工事自体も、基本的にパイプを繋ぎ合わせるだけで、一人でも2、3日で終わる作業だった。
業者に聞いてみると、自分でやれるから、これは頼むより自分でしてみた方がいいと言われた。
自分で出来るなら、その人件費50万円は浮かすことができる。
今の僕の時給なんて、たかがしれてるし、こういう工事の経験は積んでおくと後々生きてくるだろう。
とりあえず、30万円で自動灌水設備を部品を頼んだ。
設計図ももらうことにした。
小さくちょっとずつやって、できることを増やしていきたいと思う。
なんでも、自分でやれるって、結構自由になれる気がするなー。