1時間ぐらい怒鳴られた。
なのに、不思議と全く悪い気はしなかった。
むしろ、その怒鳴りに愛を感じて、ちょっと嬉しかった。
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昨夜、鬼火焚きがあった。
ほんとは、1月7日にある予定だったが、その日が大雪だったから、変更になった。
15時からと言われていたが、仕事があって、その時間にはいけなかった。
仕事で疲れて、乗り気しなかったけど、地域の行事に行かないのも良くないなと思い、とりあえず顔を出すことに。
その頃はもう17時になって火も小さくなってしまっていた。
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一通りあいさつして、帰るつもりだった。
この後もやることがあったから。
あいさつしていると、酔っ払った近所のお爺さんに、怒鳴られた。
内容は、
ざっくり言うと、もっとゆっくりやれ、お前は何でも早すぎる。
ってことかな。
1時間ぐらい怒鳴られた。
なのに、不思議と全く悪い気はしなかった。
むしろ、その怒鳴りに愛を感じて、ちょっと嬉しかった。
そのおじいちゃんと、僕の死んだおじいちゃんは10歳ぐらい歳が離れていたけど、仲良かったらしく、よくうちに飲みに来てきたらしい。
そのじいちゃんとその嫁さんをくっつけたのもうちのじいちゃんだったらしい。
僕が帰ってきたのを知って、嬉しかったと言っていた。
でも、あまり僕が近所の人たちとコミュニケーションを取らないから、怒っていた。
その怒りというのは、僕がそのおじいちゃんを見てないことへの寂しさから来ているようだった。
地元に住むということは、そういう流れを組むってことなんだなと感じた。
そのじいちゃんの話から、ここは近所同士、家族みたいな感じのあったかい繋がりがこれまでずっとあったようだった。
僕の死んだじいちゃんは、それをすごく大切にしていた。
ばあちゃんが一人で頑張っていたことも、近所の人たちはみんな見てたんだなって。
「さとし、お前は覚悟を決めろ。もっと大人になれ。みんなお前のこと応援しとるとぞ。物事には順序があるけんな。じっくりいけ。お前にはじかんがある。自分の仕事に誇りを持て。頭でお金を稼ぐな。汗水垂らしてお金を稼げ。」
余計なお世話ぞ!!と思う言葉も多々あったけど、愛を感じた。
もっと近所の人たちとも付き合っていこうって思った。
僕の近所は、65歳以上の人ばっかり。
話なんて合わない。
でも、お酒を飲むのはみんな大好き。
とりあえず、甘えよう。
もっと、一緒にお酒を飲もうと思った。
そのあと、そのおじいちゃんと、区長さんにお酒を飲むのに誘われた。
もちろん参加した。
いい時間だった。