佐賀の新米農家、ど田舎から

佐賀の新米農家です。日々、気づいたことを日記としてかけたらいいなと思ってます。

CAM型光合成という素晴らしい代謝経路を持つパースレイン

昨日も、金吾さんがお客さんを畑に連れてきてくれた。

 

パースレイン(スベリヒユ)や、ビーツ、オクラ 、大根などを購入してくださった。

 

「パースレインはどのくらい日持ちしますか?」

 

という質問があったが、2、3日はそのままにしておいても大丈夫だ。

 

パースレインは本当に、生命力がある。

 

その生命力の強さに、これまで農家は、“雑草”として、畑に一度生えようものなら、忌み嫌って、畑から駆逐するのに大変な労力がかかっていた。

 

実は、このパースレインが生えた方が、植物の生長には良いという話がある。

 

雑草なのに。

 

なんでも、“雑草”と一緒くたにしてしまい、有益なものも、害があるように扱ってしまう。

 

今回は、いつもやっているパースレインの栄養の話ではなくて、その特徴と畑への効果をまとめてみようと思う。

 

 

雑草を生やすことの有用性は、以前のブログで紹介したことがあるが、この本が非常に勉強になった。

 

土と雑草

 

昭和63年に刊行された本で、40年ぐらい前に書かれた本だけど、非常に勉強になる。

 

その中で、植物の根の働きが土壌に、どう影響を及ぼすかが書かれている。

 

⑴ 雑草の根は、作物により広い養分吸収圏を提供する

⑵ 雑草の根は、作物の吸収圏外に失われた養分を表層土壌に吸い上げ還元する。

⑶ 雑草の根は、心土層を繊維浄化する。

⑷ 仮装に貯水槽を作ることに助力する。さらにその水分は、養分を伴って雑草の根の外側に剃って表層移動し、渇望する作物に供給する。雑草と共存する作物が除草された作物より早ばつによく耐える理由はここにある。

 

 

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パースレインの根っこは驚くほど長い。

 

この長い根っこが、先ほど上に紹介したような効果をもたらして、他の作物に良い影響を及ぼす。

 

ただし、散々、雑草のことを褒めちぎってた本書だったが、唯一イネ科の雑草は、除去した方がいいと話をされたので、何でもかんでも生やしておいた方がいいというわけではない。

 

しかも、上に高く伸びずに、地べたを這うように生長するので、他の植物が上に生長する働きを邪魔しない。

 

また、筆者は、このパースレインが生えていたとうもろこし畑の方が、収穫の成績が良かったという小さい時の実体験が元となって、こういう研究の世界に入ったようだ。

 

なんでも、かんでも、”雑草”と一括りにして、除草剤を散布して、枯らすのはもう辞めよう。

 

 

パースレイン、知れば知るほど、奥が深い。

 

 

 

パースレインは、その特殊な光合成の仕方から、CAM植物と呼ばれる。

 

普通、植物は、カルビンベンソン回路という代謝系を回して、空気中の二酸化炭素を元に、グルコースを得ている。

 

あまり光が強いと空気中の二酸化炭素と取り込むことを促進しているルビスコという酵素が酸素を吸収するようになって、二酸化炭素を取り込むことができなくなる。

 

だから、強い光のもとでは、植物は枯れてしまう。(光呼吸)

 

ただ、パースレインは、C4回路というのを持っており、大気中の二酸化炭素を、一旦、ホスホエールピルビン酸と合体させて、C4という形で、別の場所で、高密度な二酸化炭素にしてから、先ほど紹介したカルビン・ベンソン回路に渡す働きがある。

 

だから、C4植物は、めちゃめちゃ生長することができる。

 

これができるのが、とうもろこしやサトウキビ。

 

さらに、夜の間に、C4回路を回して、リンゴ酸という形にして、日中にカルビンベンソン回路を利用するので、日中の蒸散をある程度防ぐことができて、水分がない厳しい環境でも生長することができる。

 

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CAM植物の種類としては、サボテンやアロエがある。

 

このすごくよくできた光合成の仕組みが、パースレインの生命力の秘密。

 

光が強いところで、乾燥しても、耐えれる代謝系を持っているという最強の植物なのだ。

 

うまくまとめることができなかったかも知れないけど、人に教える時が、一番定着率が高いと聞いたので、勉強したことをまとめさせていただきました。

 

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