太股がヒリヒリする。
コイツのせいだ。
鶏の雄。
思いっきり蹴られた。
コケコッコーと甲高い鳴き声でなくし、筋肉もモリモリしてる。
雄の鶏は、非常に攻撃的で、何倍も身体がでかい僕に向かってくる。
やり返しても、簡単には引かない。
僕は、この雄たちに、ヒヤヒヤしながら、集卵している。
そろそろ、優しくして欲しいです。。
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鶏舎を注意深くみていると、雄の行動や集団の動きなどから、生物の習性が見えてきて、人間界に応用できそうで面白い。
餌をやると、鶏は狂ったのように、餌箱を叩く。
ただ、注意深く観察してると、他の鶏たちを脇目に、悠々とたたずむ奴らがいふ。
そう、雄の鶏たちだ。
雌が真っ先に、餌をつついている様子をちょっと遠くで見守って、その後に、ゆっくりと餌を食べる。
鶏の世界では、雄たちは、レディーファーストです。
これは、生物界の掟なのかな。
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鶏を飼っていて、1番注意しないといけないのは、野生の動物たち。
イタチ、犬やキツネなど。
こういう動物たちが鶏舎の中に入ってきたら、鶏たちは、追いかけ回されたりして、パニックになって、死んでしまう。
そんな時、ヒーローが登場する。
雄の鶏だ。
雄の鶏たちは、サッと前に出てきて、雌を守るために、闘うらしい。(真っ先に死んでいく)
勇敢な奴らだなと思う。
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集団で生活していると、いじめもあるみたいだ。
その対策として、一般的には、鶏のくちばしを削って、丸くする。
これをデビークと呼ぶ。
本間農園では、デビークは一切やらないそうだ。
本間農園では、もし、イジメが起きた時は、環境が悪いという考え方をするらしい。
他の鶏を、つついてしまう鶏がいるけど、そんなときは、鶏にストレスをかけてしまってると考えて、鶏がストレスがかからない環境を作るそうだ。
例えば、椎茸の菌床を入れるとか。
人間のいじめでもそうかもしれない。
教室の狭い環境で、子供たちも、ストレスかかってると思う。
だから、デビークのようにくちばしをけずるみたいに、無理やりルールで縛るのではなく、その原因を掘り下げて、それを解決する方法を見つけないといけない。
鶏をみてると、人間界に応用出来ることが多いと思う。
農家として、しっかり観察して、それを還元できたらいいなと思う。
とりあえず、僕は、鶏の雄に見習います。