素ヱコ農園の日々

佐賀県伊万里市で便利になった世の中で、手間のかかるストレスフリーの平飼いで外国産の餌に頼らないこだわりの餌作りを行っています。

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田舎ダサいという感覚が薄まった世代がこれからできること

佐賀から、藤井君が来てくれた。

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佐賀から電車に乗って1時間ぐらいかけて。

 

藤井君は僕が学生時代に、塾のアルバイトをやっていて、その時の生徒だ。

 

5年前、彼がまだ中学生の時からの付き合いだ。

 

出会ったときは、中学二年生だったのに、今は東京の大学生になった。

(コロナの影響で、東京には行かず、佐賀でオンラインで授業を受けている)

 

その時は、声変わりもしてなくて、すごく小さかったし、ヤンチャだったのに、びっくりするぐらい考え方も大人になってて、自分も負けてられないなって思う。

 

昔からずっと慕ってくれていて、僕が知らないことをいつも教えてくれるからありがたい。昨日も高校生が使っているおすすめの動画アプリ教えてくれた。

 

昨日は、忙しかった。

 

午前中に、宅配があった。

 

でも、田んぼの作業もあって、朝の4時から作業した。

 

藤井君も。

 

「行きたいっす!」

 

水菜の収穫も、田んぼの耕運も、籾殻薫炭も朝のうちにできた。

 

藤井君も朝4時からの作業なのに、文句ひとつ言わずに楽しそうにやってくれた。

 

「まじ、この生活最高っすね。自分も4年間しっかり勉強して、こういうくらしやります」

 

って笑顔で何度も言ってくれて、嬉しかった。

(お世辞かもしれないけど、僕は、単純なので、そのまま受け取ることにしました)

 

きっと、田舎や農業に対しての考え方は世代間で大きく差がある。

 

人口の9割が農民だった時代から、時を経て、田舎から都市部に集団就職をしていた1970年代。

 

田舎の百姓の息子たちが集団就職で東京に出た。

 

田舎のきつい農作業と違って、東京ではその当時最先端の娯楽がたくさんあった。

 

東京との違いは歴然で、田舎を馬鹿にする文化はその頃から出てきたのではないかなと思う。

 

そうやって、田舎と都会の違いを目のあたりにして、子供には田舎よりも都会の魅力を伝えようとして育てられた世代の子供が、僕らの親世代。

 

この世代は、親たちから、田舎や農業についてのマイナスイメージを相当聞かされているはずだ。

 

もちろん農業や田舎について、関心も知識もほとんど持ってない。

 

そして、その子供として生まれたのが、僕らの世代。

 

田舎ダサいっていう文化が相当薄まっていると思う。

 

僕らの世代は自然から遠ざかったしまったから、田舎が珍しい。

 

今回手伝いに来てくれた藤井君のように、大学生なりたての青年が、こうやって農業に興味を持って、憧れていることが表している。

 

田舎の伝統や文化を持っているのは、80代、90代の人たちだ。

僕の肌感覚だが、70代の人でも、おそらくほとんど田舎について知らない。


この世代は大量生産大量消費の最盛期の人たちだ。

 

雑草など田舎文化に関して、話を聞くと、その上の世代の人たちが使っていたのはぼんやり覚えていたようだ

 

僕らは、その人たちから、田舎の伝承文化を引きつける最後の世代に来ていると思う。

 

田舎について、マイナスのイメージが薄まった僕らの世代ができることはたくさんあると思う。

 

今、コロナで人々の生活が大きく変わった。

(変わろうとしていると書いたが、変わったと断定した方が適切だと思ったから訂正した)

 

こんなことを言って不謹慎かもしれないが、僕は、毎日多幸感に溢れている。

 

農作業をしていると、他のことなんて、一切入ってこない。

 

ただ目の前の草をむしるだけ、土を耕すだけ、一瞬一瞬の感覚のみがそこに残る。

 

僕の野菜を買ってくださる人たちも、みんな顔が見える人たちだけ。

 

小さな世界であらゆるものが循環するようなモデルを作ってみたいなと思う。

 

small is beautiful

 

1970年代にシューマッハ氏が提唱した考え方。

 

あれから50年が経って、今回のコロナでそれを無理やりにでもやらないといけない時代になったのかもしれない。

 

ちっちゃくてもいいから、なんか自分が理想とするような流れを作ってみたい。