昨日は、朝の6時から7時までの1時間で水菜の収穫から箱詰めまでやって、ばあちゃんの1日分の売上をあげることができた。
そもそも、ばあちゃんは売上を全く気にしてない。
自分の作ったものが、いくらで卸していて、いくらで市場で取引されてるかも知らない。
お金のことを気にしないことは良いことだと言われる。
これは本当にいいことなのかな?
ばあちゃんと一緒に居て、違和感を覚えることが本当に沢山ある。
田舎のJA出荷の農家はみんなこんな感じなんですか?
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JAの仕組みは本当に素晴らしい。
取引で、一切、お金を払わない。
種を買うときも、機材を買うときも、お金は後から勝手に引かれる。
野菜を作って卸しても、勝手に振り込まれている。
お金をいちいち使わないので、すごく勝手がいいし、ストレスフリーだ。
一方で、お金のことを気にしないから、金銭感覚が無くなってしまう。
僕のばあちゃんなんて、本当にお金の感覚がなさ過ぎてびっくりしてしまう。
「これからの農家は経営者にならなければいけない」
とどこかで聞いたことがある。
そもそも、ずっと経営者なんじゃないかな?
その感覚を奪ったシステムがちょっとまずいのかもしれない。
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昨日は畝を作った。
クワで土を寄せて、あげて。
きつい仕事だし、地味だし、果てしない。
でも、僕は結構、こういう仕事やるのが好きだ。
もちろん頭使う仕事も大好き。
学生時代なんて、体使わずに、頭使う仕事ばっかりしてた。
でも、こういう地味できつい仕事も、本当に好きだし、コツコツとやれるタイプだ。
僕の強みはこういうところだと思う。
ばあちゃんはこの仕事60年ぐらいずーっとやっている。
ばあちゃんを見てて、本当に強いなって思う。
そして、ちょっとだけばあちゃんに似たのかなって思う。
地味できつい仕事もやれる。
お金のところは、母に似たのかもしれない。
畝を立てて、苗を植えながら、そんなことを考えていた平凡な一日でした。