昨日は、朝、金吾さんが来てくれた。
斜面をトラクターで耕してくれた。
斜面は危険だから、ってすごくありがたかった。
そして、二日前に耕したところも、畝を作った。
立派な畝ができた。
畝も半日かかるはずなのに、機械でやったら一瞬だ。
本当に、その機械を①知っているかそして、②うまく使えるかどうかでものすごく差が出る。
とりあえず、①知っているかってことが大事だと思う。
そのためには自分で勉強するのもそうだし、多くの人と付き合って、情報を集める努力をしたい。
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嬉しいことがあった。
「まだ野菜ができてなくても大丈夫なので」
と、11時から南ヶ丘クリニックの料理長と従業員の二人が来てくれた。
まだ始めたばっかりなのにありがたい。
農場を案内したり、山を案内したりした。
野草についても話をしたりした。
僕が好きな野草のノビルについて。
ノビルは、ネギとニラの中間のような味がする。
ガツンと強烈な味がするけど、どこか甘味がある。
野草は、季節によって食べれるものが変わってくるから面白い。
地域の季節を食べるって感じがする。
こういう生命力溢れる伊万里の野草を使った料理をしてくれるシェフと一緒に田舎の魅力を伝えれたらなって思う。
金吾さんの小屋にも連れていった。
二人ともびっくりしているのを見て嬉しくなった。
金吾さんの小屋は、童心がくすぐられる。
そこに足を踏み入れると、ワクワクして駆け出したくなる。
「イメージが湧きました。伊万里焼の器に伊万里の野草をたくさん入れて、お客さんに出しましょう。今日はすごくいい時間でした。今後ともよろしくお願いします」
帰り際に、そう言っていただいたのがすごく嬉しかった。
こんなふうに、まだ始めてばっかりなのに、注目してくれる人がいることがありがたい。
しっかりと作るぞ!!
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午後からは、種を蒔いた。
燕麦、ひまわり、レッドカラシ水菜、フェンネル 、コリアンダー、セロリ、チコリー、イタリアンレッド。
結構蒔いたので、うまくできるか怖かったが、でも、種を蒔いていくしかない。
失敗を恐れて、進まないんだったら、しょうがない。
そして、この野菜がちゃんとできたとしても、消費者の元に届かなかったら、意味がない。
どんな人たちに、どんなふうに食べて欲しいのか。
もっとイメージを膨らませながらやるしかない。
今、社会が変革していて、これからどうなっていくのか、わからない。
ぶっちゃけ、めっちゃ不安です。
でも、やるしかないし、とにかく、生産のこと、販売のこと、そして、これからの世の中のこと、誰よりも努力して、情報を掴んで、実行して、発信していきたい。
そうそう、蒔いた種がどんどん出てきた。
スイスチャード、サヤインゲン、人参、紫コールラビ。
ぼかしも順調に発酵している。
混ぜたら暖かかった。
昨日まで匂いがしなかったのに、ツーンとした香りが漂ってくる。
この先、不安で不安でたまらないけど、でも、毎日、ちょっとした進歩がある。
それがたまらなく嬉しい。
進んでいるか止まっているかわからないような、このちょっとしたつみ重ねを繰り返していくことで、いつか気づいたら、とんでもないところに行っているような気がする。
それが僕が選んだ道だ。