「シェフは若い頃の自分と重ねて応援してくれるよ」
研修先の農家、真野さんはそう言う。
真野さんは南知多のマイクロリーフ農家だ。
マイクロリーフ??
そう。高級料理の上に載っている。アレ。
あの飾りみたいな葉っぱ
この脇役で、なんでも良さそうな小さな葉っぱ。
でも、真野さんのマイクロリーフは、星付きのシェフ達から引っ張りだこだ。
一般的に、マイクロリーフは、水耕栽培で、大量生産で効率的に生産するが、真野さんの農法は、土で、しかも、無農薬というセオリーの真逆の農法だ
4年前に農業を始めて、今では一流シェフに引っ張りだこだ。
農家を始める前は、ピアニストだったらしい。
ほとんど農法が確立されてない中で、試行錯誤して、味が濃いマイクロリーフを作ることに成功されたらしい。
今では、シェフの要望で、マイクロリーフだけでなく、エディブルフラワーという食べられる花も作っている。
百戦錬磨の一流のシェフ達を相手に農業をやってる方なので、農法はもちろん立派で、かつ農家としての考え方も教えてくれる。
「怒られることとかないんですか?」
農業を始めて数年のまだ右も左も分からないであろう時代からシェフ達と取引されていた真野さんは相当苦労された筈だ。
「たくさんあるよ。やりながら、学んできたからね。でも、間違えたときは、すみませんじゃなくて、そうなんですね。教えてくださって、ありがとうございます。次はその通りにやります。と怒られても前向きにやってたよ。一緒に良いもの作っていきましょう。ってね」
「一流のシェフは若い時に沢山の修行をして、苦労して、何回も否定されて、それでも夢を持って、上り詰めた人たちだから、本当に頑張ってる人見たら、自分と重ねて応援してくれるよ」
この言葉が結構、心に響いた。
努力して努力して、何回も潰されて、それでも、努力して這い上がってきた人たちだけが分かる世界があるんだなと思った。
今はまだ分からないけど、その景色見てみたい。
自分が作ったもので、人々を感動させてみたい。
道は遠いけど、一歩ずつやってきます。