素ヱコ農園の日々

佐賀県伊万里市で便利になった世の中で、手間のかかるストレスフリーの平飼いで外国産の餌に頼らないこだわりの餌作りを行っています。

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直売所とのやりとりで

電話がかかってきた。

 

隣の市の直売所からだ。

 

そこの直売所は車の出入りが多く、卵を出品するにはちょうど良さそうだと知り合いが言っていた。

 

問い合わせしてみると、担当者がおらず、折り返し連絡します、ということで連絡を待っていた。

 

 

そして、その直売所から連絡が来た。

 

「この直売所は地元密着をうたっており、×市のものしか取り扱わないことになってるので、今回はお断りさせてください」

 

納得した。

 

そして、地元の直売所に対して、怒りが込み上げてきた。

 

 

 

 

少し前に、地元の直売所に、卵を出品したいという旨を伝えに訪問したら、

 

「もう卵はあるから」

とか

「役員会にかけないと何とも言えないので」

 

みたいな対応で、結構あっさり話が終わった。

 

 

もし、僕が逆の立場で、直売所の人間で、出品を検討している人が来たら、

 

・出品したいものについて話を聞く

・直売所のコンセプトを説明する

・条件面を説明する

・役員会があるのなら、その日付を説明する

・その役員で承認される確率がどの程度なのかも説明する

 

じゃないと、見通しが全く立たない。

 

役員会って聞いても、こっちはそれがどれ程のものかわからないし、いつあるかわからないし、不安だけが募る。

 

僕が出品することで仕事が増えるのは分かるし、別に僕が出品したからって給料が増えるわけじゃないと思うから、現場の方がそういう対応になる気持ちは痛いほどわかる。

 

 

 

でも、地元じゃないところからは、地元の生産者しか受け付けておりません。

という断られ方をして、

 

地元の販売所にはあんまり良い反応もらえなくて、

 

なんかやるせなくなった。

 

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僕は一体どこに行けばいいのか。

 

 

 

 

そして、

 

 

「よし、JA本部にクレームを言おう」

 

と思った。

 

 

でも、数秒後、

 

「いや、ここでクレームを言うのはもったいない。

せっかく偉い人と話すのなら、普通に事情をせつめして、交渉したらいいじゃん」

 

と気持ちが変わった。

 

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早速、ネットで調べて、JA本部に電話をかけて、直売所の責任者に繋げてもらった。

 

 

結論からいうと、責任者の方はとても親切に話を聞いてくださった。

 

・直売所について(どこにあって、どうしたら出品できるか?など)

・条件面(手数料や会費がどれぐらいか?など)

・役員会について(誰がいて、いつあるか?など)

・他の商品と自分の商品についての違い

 

など、自分が聞きたかった話は全部聞けた。

 

そして、その方から現場の店長ら役員会の他にも働きかけてくださることになった。

 

本当にありがとうございます。

 

親切な方に出会えてよかったです。

 

ラッキーでした。

 

 

 

今回の出来事で、交渉では、誰にその話をするか?で全然答えが変わってくるということを学んだ。

 

 

もし、壁があった場合は、ど真面目に壁を壊そうとするのではなく、いろんな角度からその壁を通れる場所を探すといいんじゃないかなって思った日だった。

 

人にお金を使うということ

荒れ果てていた田んぼが見事に綺麗になった。

 

金吾さんとその知り合いの前田やすとさんのおかげだ。

 

前田やすとさんは自分のユンボを持ってきて、畦を作り、排水もきちんと出来るようにしてくださった。

 

 

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棚田でお米を作りたいと金吾さんに相談して、金吾さんも前田やすとさんも、すぐに動いてくださった。

 

話を聞くと20年以上使われていなかった田んぼらしい。

 

草もボーボーで、畦もぐちゃぐちゃで排水詰まりボロボロだったのにすっかり綺麗になった。

 

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この田んぼは、海も見えて景色も綺麗で、道のすぐそばで行きやすいし、周りの田んぼも無いので、ある程度自分の好きなように使うことができる。

 

本当によかった。

 

実は、この農地再生にあたってかかった費用は金吾さんが出してくださった。

 

そして、イノシシ対策用の電気牧柵の支柱と針金も金吾さんが貸してくださった。

 

それらのお金はまあまあな金額になる。

 

実は、鶏代や灌水設備代などで既に今月70万円ぐらい支払いをしていて、キャッシュがほぼ尽きそうになっていた。

 

金吾さんがそのような支援をしてくださったので、本当に本当にに助かった。

 

 

 

金吾さんは

 

「若い者にお金を使わんといかん。これは自分たちのためだ」

 

と話をされた。

 

 

聞けば、金吾さんは、今まで農作物など作っても無料で分けてたことが多かったそうだ。

 

ただ、これからは今までのように農作物を無料であげることを辞めて、お金をきちんともらって、そのお金を若い者が挑戦する時に使いたいとおっしゃっていた。

 

 

本当に素晴らしい考えだと思いました。

 

そして、この恩を決して忘れてはいけないなと思いました。

 

僕の仕事は、一人でやっているのではなく、いろんな方の思いがのった仕事なんだなと。

 

 

 

話はちょっと変わりますが、僕が住んでいる伊万里市は人口5万ちょっとです。

 

僕は、その方々に価値を提供して、その対価で生活することができます。

 

もし、この5万人がいなくなったら、僕は生活できなくなります。

 

5万人が貧乏になれば、僕の作ったものは買ってもらえなくなります。

 

逆に、もし、この5万人が50万人になればきっと僕が価値を提供出来る範囲は広がるでしょう。

 

もし、この5万人がもっと豊かになれば、もっともっと大きな提供出来ることが増えるでしょう。

 

まちが潤えば自分も潤うし、まちが弱ればぼくも弱くなる。

 

まちに根ざして働くということは、まちと運命共同体になるってことなんだなって思いました。

 

 

人のことまちのことを考えずに自分のことばかり考えていたら、衰退する。

 

いや、逆に、自分のことを真剣に考えれば考えるほど、まちや人のことを考えるようになるんじゃなきか。

 

僕も自分のことだけでなく、周りのひとが潤うことを考えていきたい。

 

それが、最終的に自分のためになるから。

きっと。

 

最後に、金吾さんいつもありがとうございます。

尊敬してます。

 

僕も頑張ります。

 

コツコツやるしかないぜ!!

ひよこから育てた子たちがしっかりと卵を生み出した。

 

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実際に育てた人しか分からない感覚かもしれないが、彼女たちの産んだ卵を見ると感慨深い。

 

今回、生まれて初めてひよこたちをゼロから育てた。

 

右も左も分からず、不安で、夜中何回もライトを照らしながら養鶏場を見に行ったりした。

 

押し入れの奥から古い毛布をひっぱりだして、ひよこたちを包んだ。

 

僕は餌も自分で作っているから、その配合がちゃんと合ってて成長するかどうか自信がなかったから、人に聞いたり、本読んで勉強して、そして、その餌を集めるためにいろんなところに電話して、餌作りに励んだ。

 

子育てってこんな感じなんだろうな。

 

試しに日齢110日ぐらいの鶏と比較してみると、ひよこから育てた鶏たちはあまり逃げない。

 

ひよこ達は、順調に育って、今一日300個ぐらい今卵を生み出すようになった。

 

 

卵の量が安定的に揃うようになったのは嬉しい。

 

それと同時に、課題も出てきた、売り場の確保だ。

 

卵の販売について、これまで、タベチョクなどのネット販売などが好調で卵の数足りないぐらいだったが、ここ最近どんどん卵を生み出して卵が余る日も出てくるようになった。

 

ネットからの注文は、直接お客さんとやりとり出来きて、とても素敵だが、現状は、注文が不定期のため売れ残る可能性がある。

 

今後は、定期販売をするなどして、安定的に売り先を確保するのが課題だ。

 

また、もう一つの課題はオフラインでの認知度。

 

僕は店舗を持たないし、活動報告も基本的にこのブログなので、SNSで繋がってる人以外は、素ヱコ農園のことをほとんど知らない。

 

いうことは伊万里の人ででさえ、99%の人は素ヱコ農園を知らないということになる。

 

 

今後は、まずは実店舗に並べてもらって、お客さんに素ヱコ農園のことを認知してもらえないといけない。

 

実際にいろんな卵を食べてみて、餌もこだわって、卵の味や提供できる価値には自信があるから、まずはとにかく知ってもらい、そして、一回食べて欲しいな。

 

ということで、直売所などに電話したり、訪問したりした。

 

 

手応えは、あまり良くなかった。

 

大きい直売所に電話すると、

「うちは○○産のやつしか置いてないんですよ」

と言われ、地元の直売所に行くと、

「もう、うちはいっぱいだから、厳しいよ」とか

「僕分からないから、役員会にかけてみますね(役員会はいつあるか教えてくれない)」

 

みたいな感じで、販売許可がおりたところがまだ1件もない。

 

これほど、卵をただ並べてもらうだけで苦戦するとは…。

 

打席にすら立たせてもらなえないってのはちょっときつい。

 

でも、そういう難しさがあるから、燃える。

 

とりあえず、コツコツやっていくしかない。

棚田

棚田をやろうと黒川のある場所の棚田を借りるののとにした。

 

そこの場所は集落全体でこだわった栽培しているところだ。

 

田んぼというのは、個人プレイはできない。

 

水だったり、栽培方法によっては虫が湧いてそれによって他の田んぼに影響を与えてしまうかはだ。

 

幕末の百姓人口は85%と言われている。

 

つまり、日本人の85%は米を作っていた。

 

米作りは、自分の好き勝手にできない。

人目を気にしないといけない。

 

ということは、日本人の85%は人目を気にしないと生きていけないたちだったということになる。

 

田んぼ文化に根付いた我々日本人が同調圧力をかけて、人目を気にして自分のやりたいことに制限をかけるのは納得できる。

 

 

話を戻そう。

 

 

ということで、勝手に田んぼを使えないので、借りる予定の田んぼが属している組合長さんに挨拶をしに行った。

 

ものすごくざっくり言うと、僕がその田んぼを耕作することをよく思っていなかった。

 

 

虫が湧いたらどうするんだ?

イノシシが来たらどうするんだ?

機械はどうするんだ?

水が取れなかったらどうするんだ?

忙しくて作業が遅れたらどうするんだ?

 

みたいな感じで、とにかく否定的なことばかり言って、僕のやる気を削いでくる。

 

僕がその村に住んでいたら、そんな感じにはならなかったと思う。

 

相手の気持ちも分かるので、失礼なことを結構言われたが、何も反論しなかった。

 

とにかく最初から最後まで否定され続けた。

 

 

ついに僕も言い返してしまった。

 

それは、卵のお客さんと一緒に棚田で田植えや稲刈りをしたいと話した時。

 

「そんなボランティアみたいな気持ちで農業するなら、俺は反対する。農業で生計を立てようと言う気持ちがないなら、やるな」

 

と、それまでやんわりと否定していたのに、僕が収穫体験の話をしたら、思いっきり否定された。 

 

それで僕も、カッとしてしまった。

 

でも、冷静に。

 

「質問ですけど、おじさんは農業で生計を立てられてるのですか?年金なくても、農業だけで生計立てれますか?」

 

と聞いたら、「農業では生計立ててない」と返ってきた。

 

話をしても、無駄だなと思った。

 

むしろ、田植えや収穫体験などの非日常を味わうようなことの方がお金になると思う。

 

ボランティアでやる気なんてない。

 

「僕はおじさんと話をして、すごく悲しくなりました」

 

とだけ伝えた。

 

 

ほんとは、思いっきり声を荒げたかった。

 

おじさんのような、自分たちのことばかり考えて短期的にしか物事見れないから、村は衰退していくんだ!

 

こんな村だれも来たくない!

 

若者はそりゃ出ていくよ!

 

もっと未来を見ようよ!

 

もっとチャレンジしようよ!

 

もっと10年後、20年後、50年後のこと考えていこうよ!

 

じゃないと本当にこの村は、伊万里は、日本はダメになる!

 

 

「お忙しい中、わざわざ時間取っていただきありがとうございました。」

 

深々と頭を下げて帰った。

 

 

 

金吾さんにこの話をした。

 

実は、金吾さんも棚田のことを心配してくださっていた。

 

そして、金吾さんは、他の棚田を見つけてきてくださった。

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「俺の機械もつかってよかばい」

 

「ここは整備が必要やけん、俺の友達に機械持ってきて整備するように頼んどるけん」

 

ありがとうございます。

本当に良い人に出会ったなと思う。

 

田んぼはきっと儲からないだろう。

でも、お金じゃない。

 

田んぼと日本人は切っても切り離さないと思う。

だから、僕は自分の手でできなくてもいいから、耕作してみたい。

最近の自分

うちに大量の卵がある。

 

昨日も5個食べた。

 

卵は1日2個までしか食べちゃダメだと聞いたことあったので、調べてみるとそれは間違いだった。

 

自分のところの卵が売れ残っているわけではない。

 

卵の勉強をするために、いろんなところの卵を買って食べているから、食べきれずに卵が余ってしまう。

 

実際に自分で買ってみて、どんな包装をされているか?どんなチラシが入っているか?どんな味か?を体験することは本当に勉強になる。

 

そして、自分がいいなと思ったことも人から見ると違う意見が返ってきて面白い。

 

例えば、卵と一緒に手紙とか雑誌とかたくさん入った卵があって、それを見て僕は頑張ってるな、すごいなと思ったのに、意見を伺った主婦はゴミになるから、そういうチラシは入ってない方が逆に嬉しいと言っていた。なるほどなと思った。

 

 

今現在、自分のところの卵は足りなくて困っている。

 

何人かのお客さんには待ってもらったりもした。

 

申し訳ない。

 

 

 

卵の数を増やしたいけど、相手は生き物だし、卵を増やそうとして、大量に鶏を飼いだしたら、素ヱコ農園として、やってる意味がないので、これからも少なく飼っていきたい。

 

今雛を合わせて800羽飼っている。

卵を産んでるのはそのうち半分ぐらい。

 

 

地元から調達できる餌もいい感じだし、スペース的にも広いし、何かを妥協せずにやりたいようにやれるのが、現状、この鶏の数

 

まだ、卵を産んでない子たちも結構いるので、彼女たちが順調に産み出すとお客さんを満足させれて、僕が生活していける分は充実ある。

 

頑張ろう。

 

 

注文が増えたことでこれまで以上に忙しくなっている。

 

事務の仕事とかも結構大変になってきて、プリンター買ったり、事務系のITサービスをいくつか買ったりして、なんとか一人でも楽に出来る形を整えている。

 

 

 

そして、ここにきて浮上した問題だったのが、プライベートと仕事のスペースが混同していること。

 

仕事で使う資料や資材がかなり増えてきて、プライベートのスペースを圧迫してきている。

 

それは仕事にも日常生活にも支障をきたすので、一つの部屋を事務所にするためにリフォームすることにした。

 

ばあちゃんの家には、何世代も前のものとかが平気であるので、その処分もやらないといけない。

 

結構大変そうだけど、やらんと前に進まん。

 

 

 

生産も販売も事務もまだまだやることだらけ。

 

気づけば、4月になっていた。

 

農家になって一年が経ったのか。

 

2年目になった。

 

確実に言えることだが、一人じゃ2年目を迎えられなかった。

 

衰退する田舎を何とかしたい。若者にも希望を持ってほしい。

 

そんな思いで、飛び込んできたのに、逆にしてもらうばっかりで何もできてない。

 

いろんな人がたくさんたくさん支援してくださって、2年目を迎えられた。

 

その事実をしっかりと受け止めて、そして、当初の衰退する田舎をなんとかしたい。という気持ちを忘れず日々生活したい。

 

感謝。

 

 

何気なく通っている道は

なんで、こんなにガタガタなんだろうか?

 

ボロボロの養鶏場までの道を通る度にいつも思っていた。

 

古くなった小屋を壊して、コンクリートの塊がたくさん出た。

 

捨てようにも捨てれなくて困っていたので、細かく砕いて、ボロボロの道にセメントと一緒に固めようと思った。

 

高校の友人が手伝いに来てくれたので一緒に作業した。

 

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コンクリートは、セメントに砂と砂利と水を混ぜてるだけで、簡単にできる。

 

ただ、僕らはコンクリートを混ぜる機械を持ってないので、手で混ぜなければいけなかった。

 

手作業でやるのは重くて腰に負担が結構かかってしんどかった。

 

 

3時間ほど作業して、ガタガタしていたところはなんとか綺麗にすることができた。

 

面積でいうと3平方メートルぐらい。

ほんのちょっとだ。

かかったお金は約1万円。

 

少しだけボロボロな道を修繕しただけだたが、実際に自分でやったからこそ、道を作ることの大変さが理解できた。

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作業をする前とした後で、

 

なんでこんなボロボロな道しかないんだろう?

から

ボロボロの道でもあってよかったな

に変わった。

 

日本に住んでいるとほぼ全ての道がコンクリートで舗装されているが、これは本当にすごいことなんだなって思った。

 

さっきも言ったが、コンクリートは、セメントに砂と砂利と水を混ぜてるだけで、簡単にできる。

 

簡単にできると言ったが、よくこれ混ぜることを思いついたなと感心した。

 

コンクリートの歴史について、ちょっとググってみた。

そしたら、ものすごく詳しくまとめてあるnoteを発見した。

 

このnote面白かった。

note.com

 

内容を少し紹介したい。

現在確認されている範囲で最も古いものと考えられるコンクリートイスラエルにある「イフタフ遺跡」というところから出土されたものです。
スウェーデンの調査チームによると、この遺跡の壁部分などは、石灰を焼いた粉(=セメント)を砕いた石灰石(=砂)と混ぜ、これを水(=水)で混ぜて作ったのではないかと報告しています。

 

どうやら、9000年前にはコンクリートで固めるという素晴らしい技術が使われていたらしい。

 

このnoteによると、そこから大量に使われだすのは、もう少し時間が空いて、ここ200年ぐらいらしいが。

 

コンクリートを作るためには、セメントを作らなければいけない。

 

そして、セメントは天然には存在しないので、そのセメントをつくらないといけない。

 

セメントはどうやって作られているかというと、石灰石を高温で焼くらしい。

 

「よし、石灰石を焼いてみよう」なんて考えたことないし、ますます、この技術はすごいことだなって思った。

 

普段、何気なく過ごしているが、それは長い年月がかけてできた技術の上に成り立っているんだなって改めて思った。

 

僕らは人類の先輩たちの上に生きていられるんだなって思った。

 

普通じゃ考えられない

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福岡から大黒夫妻がゴミを片付けるのを手伝いにきてくださりました。

 

大黒夫妻は月に1、2回遠いところからわざわざきてくださってます。

 

大量にあるゴミの片付けのために。

 

僕は元々耕作放棄地(生産者が何かしらの理由で農作業をやめてしまった土地)で養鶏を始めました。

 

草ボーボーの荒れ果てた土地で、さらに所有者はそこに生活用のゴミとかと見境なく捨てて、荒れ果てた状態でした。

 

今はある程度、整備して鶏やってますが、周りはまだゴミだらけです。

 

今でも、仕事しながら、ちょくちょく片付けてます。

 

大黒夫妻は、僕がいないときでも、勝手に来て、勝手に片付けて、勝手に帰っていかれます。

 

いつも卵を買ってくれて、お土産までくれます。

 

昨日の大黒夫妻がゴミの片付けをされている時間はちょうど、日差しがガンガン照って暑かったです。

 

僕でも暑いなって思ってたんですけど、そんな環境の中、大黒夫妻は何も言わず黙々とゴミを片付けてくださりました。

 

「楽しかった」

「また、来るよ」

 

ほんと、恵まれてますよね。

 

福岡からわざわゴミ拾いだけのために来てくださるなんて、普通考えれないです。

 

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農業をやり出して、一年が経とうとしています。

 

この一年、本当にたくさんの方に支えられて過ごせました。

 

普通じゃ考えられないことばかり起こりました。

 

大黒さんもそうですが、本当に本当に人の暖かさに触れた一年でした。

 

昨年の決算をして、180万円ぐらい赤字でした。

クラファンも合わせての数字です。

 

いろんな方に助けてもらえなかったら、もっとお金がかかってたし、もっと時間もかかってたし、なんなら農業も続けられてなかったかもしれないです。

 

養鶏場もできて、水も電気も撹拌器も揃って、鶏も800羽に増え、餌の確保もできて、あとはお客さんに卵を届けていくだけです。

 

うちは、何万羽と飼っているゲージ飼いではなく、鶏ものびのびと育てて、餌も自分で作っているので、普通の卵より高くなります。

 

卵を売っていく戦略とかないです。

 

真面目にこだわって餌を作って、お客さんに誠実に向き合っていくことだけだと思います。

 

これまでの一年は作っていく一年。

 

次の一年は届けていく一年。

 

どうなるか分かりませんが、いろんな方に応援してもらっているということが精神的にかなり大きな支えになってます。

 

ありがとうございます。

 

コツコツやります。